五十肩とは

五十肩の原因

五十肩の原因は諸説ありますが一般的には原因不明となっており、なぜ肩の筋肉に炎症が起こるのか？なぜ夜間に痛くなるのかははっきりとわかっていません。

しかし、女性に多いことや痩せ型の方に多いことからもインナーマッスルの低下や筋力バランス、または、ホルモンバランスも関与しているとも言われております。

また、お仕事などでの使いすぎや姿勢不良も関与していることが多く、筋肉の張りや炎症を起こす一因になっていると思われます。

五十肩の症状

五十肩の症状は大まかに「急性期」、「慢性期」、「回復期」の３つに分けられます。
それぞれの時期により対処の仕方も変わってきますので、ご自身がどの状態なのか理解しましょう。

急性期

急性期は肩の炎症が強い初期の段階です。
炎症が強いため夜間痛で眠れない方もいらっしゃいます。また、炎症が強いと肩を下げているだけでも辛かったり、洋服の脱ぎ着や家事をするのが苦痛になります。

急性期の対処法

急性期の対処法は肩の安静を保つ事が大切になります。
一般的に五十肩は動かしたほうがいいと言われているため、間違って肩を必要以上に動かしてしまい炎症がかえって強くなってしまう事もございます。炎症が強くて辛い場合は氷嚢などで冷やす事も効果的です。また、寝る際は痛む側を上にしてクッションを挟んで寝るなど、日常生活で負担がかからないように注意しましょう。

特に石灰沈着性の五十肩の場合は夜間痛も強く痛みも激しいため、当接骨院では三角巾にて肩の安静を保つようにしております。三角巾は腕の重さをなくし、肩にかかる筋肉や靱帯の緊張を緩和する効果がありますので非常にお勧めします。

慢性期

慢性期は肩の炎症が少し引いてきますが、肩関節が拘縮（硬くなること）を起こし、可動域が低下してきます。無理な運動はまだまだ禁忌ですが、徐々に関節を動かして関節が硬くならないようにする必要があります。

慢性期の対処法

慢性期は肩の炎症を抑えつつ可動域が下がらないようにする必要があります。

この加減は非常に難しいため、術者の経験値が豊富な方が望ましく思います。
炎症が比較的落ち着いているようでしたらお風呂などでよく温め、運動療法を徐々に開始します。しかし、無理に筋肉を引っ張ると筋肉は余計に収縮し、余計に硬くなるという悪循環に陥るため、痛みのでないように無理なく動かしていく事が大切になります。

肩の運動療法は図のように手をぶら下げたり、または慣れてきたら重りを持ち、遠心力でゆっくりと動かして関節周りの筋肉や靭帯の硬さを緩めていきます。間違えやすい事として、自分の力で回すのではなく遠心力で自然な力でゆっくりと動かす事がポイントになります。必ず痛みのでない程度で行って下さい。

回復期

回復期は肩の炎症がおさまり、可動域もかなり良くなってきますので少しずつ体操やストレッチ等をする事が必要になります。

回復期の対処法

肩の可動域は前に挙げる時は通常１８０度ですが、肩だけで１８０度あるわけではなく、肩甲骨の動きや脊柱の動きも含めて１８０度になりますので肩だけでなくストレッチなどで肩甲骨や背中の硬さを取っていく必要があります。

また、可動域だけでなく肩のインナーマッスルを鍛えて再発防止をする必要がありますので、痛みの出ない範囲で筋力をつけていく事が大切になります。

図のような壁押し体操は肩のインナーマッスルを強化するのに効果的です。
体操は痛みのない範囲で行って下さい。

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